- アパレルに興味があるがノルマや自腹購入があるのか心配
- 職場で浮かず、周囲と良好な関係を築けるようになりたい
- 非常識と思われない服装のルールを知りたい
アパレル店員に興味はあってもノルマや社販代など求人票だけでは実態がわからず不安ですよね。
先輩や同僚が、阿吽の呼吸で動いているのを横目に「自分だけ取り残されたらどうしよう」と悩んでいませんか。
中には、「周囲から浮いているような気がするが、誰にも相談できない」と職場に行くこと自体が怖くなっている人もいるかもしれません。
結論、アパレル店員は明文化されていないルールやマナーが「暗黙のルール」として存在していることが多くルールを把握しておくと評価されやすくなります。
ただし、自分の思い込みだけで行動してしまうと、職場での居場所がなくなり、最悪の場合退職して貯金を切り崩す生活になってしまうかもしれませんので注意が必要です。
「暗黙のルール」を把握して場に相応しい行動ができると、無駄な自腹購入をすることなく、周囲からの評価も上がりますよ。
販売歴20年の経験からアパレル店員の暗黙のルールと対処方法を解説します。
暗黙のルールに振り回されず、安心して働きたい人は記事を最後まで読んでください。
【結論】アパレル店員の職場には、「暗黙のルール」が存在する場合が多い
アパレル店員は接客業でもあり、対応するお客様は千差万別です。
多くのお客様を満足させるためには、会社のルールだけでは対処できないシーンもあり、ある程度の判断を現場に委ねられています。
だからといって、各々が好き勝手に行動していては、お客様を不快にさせてしまったり、スタッフ間の意見の食い違いで、現場の雰囲気が悪くなってしまったりするリスクもあります。
以下のように、現場での迷いを暗黙のルールで統一するケースもあります。
| マニュアル例 | 現場で迷いやすい例 | 暗黙のルールの例 |
|---|---|---|
| 自社ブランドを着用 | アクセサリーは? | 服より目立つものは控える |
| 丁寧な接客 | 声掛けのタイミングは? | お客様の会話中は控える |
| 社販は自由 | 新作を購入していいのか? | お客様優先 在庫で判断 |
暗黙のルールは、売場での価値観を統一して、会社のルールでの不足を補うために存在する場合が多いのです。
ただし、内容や厳しさは店舗によって大きく異なるため、全ての現場に当てはまるわけではありません。
アパレル店員の暗黙のルールとは?
アパレル店員の暗黙のルールとは、マニュアルや規則には明記されていないが、現場で当たり前とされている行動や慣習のことです。
暗黙のルールと会社の規則には以下のような違いがあります。
| 暗黙のルール | 会社の規則 | |
|---|---|---|
| 明文化 | されていない | 就業規則・マニュアルに明記 |
| 決まり方 | 現場の慣習・店長の価値観 | 会社が定める |
| 変更 | 店長・現場で変化する | 現場では変更できない |
| 強制力 | 弱い | 守る必要がある |
| 違反時 | 注意されることが多い | 処分の対象になる場合もある |
暗黙のルールを違反してしまっても、店長や周囲から「空気を読めない」「現場をわかっていない」と注意を受けるかもしれませんが、処分されることはほとんどありません。
しかし、会社の規則を破ってしまった場合には、最悪の場合は解雇の対象にもなります。
暗黙のルールと会社の規則にはその成り立ちや拘束力に違いがあるのです。
アパレル店員の暗黙のルール 【よくある例・5選】
- ブランドイメージを損なわないメイク・着こなしをする
- 売れる商品を着用する
- 担当スタッフが戻ったら速やかに接客を交代する
- 接客中でも「気づいています」のサインを出す
- 休憩室でも周囲への配慮を忘れない
ブランドイメージを損なわないメイク・着こなしをする
アパレル店員は、ブランドの服を着用することが会社のルールとなっていることが多いものの、 メイクや着こなしまでは明確に決められていない場合もあります。
だからといって、ブランドイメージとかけ離れたメイク、着こなしをしていると、 お客様から「私の求めている雰囲気ではない」と思われてイメージダウンのリスクが上がります。
そのため、マニュアルには書かれていなくても、ブランドイメージを損なわないよう配慮をすることが暗黙のルールとして求められる場合があるのです。
たとえば、以下のようなメイクや着こなしでは、「イメージと違う」と思われてしまうかもしれません。
| ブランドイメージ | 暗黙のルールに触れやすい例 |
|---|---|
| ナチュラル系 | 派手すぎるメイク・ネイル等 |
| コンサバ系 | 着崩した着こなし |
※あくまで一例であり、同じ系統のブランドでも店舗や客層によって許容範囲は異なります。
メイクの濃さ、髪色、アクセサリーの有無、などは細かい基準が決められていない場合でも「このブランドならこれくらい」という暗黙の基準がある場合が多いです。
アパレルでは、求人表には記載がなくとも、ブランドイメージに合ったメイクや着こなしが暗黙のルールとなりやすいのです。
売れる商品を着用する
アパレルでは、社販に細かい規定がなくても、売上につながる商品を優先して着用するという行動が、暗黙のルールとして共有されている場合もあります。
なぜなら、店舗運営において売上をつくることは優先事項とされており、自然と売れる服を着るという行動が選ばれやすくなるからです。
以下のような行動が暗黙のルールとなりやすいです。
- 新作や強化商品を着用して、売場で積極的にプッシュする
- 販売員が着ている服を「それが欲しい」となったときに、販売できるように今販売している商品を着用する
店舗によっては、売上につながることを前提とした服装が、暗黙のルールとして定着しているケースもあるのです。
担当スタッフが戻ったら速やかに接客を交代する
販売職では、担当スタッフがいるにも関わらず、接客を譲らない行為をタブー視する店舗もあります。
なぜなら、担当スタッフが不満を感じやすく現場の雰囲気が悪くなることに加えて、お客様からの不信感につながるリスクもあるからです。
そのため、担当スタッフの不在時に接客することがあっても、そのスタッフが戻った場合には速やかに交代することが望まれます。
| お客様 | 担当者 | |
|---|---|---|
| 接客を交代しなかった場合 | 「なぜ、いつもの人は接客をしてくれないのだろう」 お客様が不信感を抱く場合がある | 「私のお客様をとった」 売場の雰囲気が悪くなる場合がある |
| 接客を交代した場合 | 「担当者がいない間、丁寧に接客してくれた」 | 「空気読めている」 「お客様をつないでくれた」 |
担当者が戻った場合には、速やかに交代すると、担当者だけでなく、お客様からも感謝されやすいです。
このような、微妙な駆け引きはマニュアルでは明記しづらく、顧客との関係性、売場内のチームワークを保つためにも暗黙のルールとして共有される場合が多いのです。
接客中でも「気づいています」のサインを出す
挨拶は接客の基本ですが、他のお客様を接客中のときなど、全てのお客様へ挨拶をすることが難しい場合もあります。
そんなときは、軽く目を合わせたり、会釈をしたりするなど「気づいています」のサインを送ることを、暗黙のルールとしている場合もあります。
- お客様からの印象が良くなる
- 売り逃し防止に効果がある
たとえば、「気づいています」のサインで以下のような効果があります。
| お客様からの視点 | 結果 | |
|---|---|---|
| サインを出した場合 | 私のことに気づいてくれている 接客が終わるまで待っていよう | 次の接客に繋がりやすくなる 印象がよくなる 売り逃しを減らせる |
| サインを出さなかった場合 | 無視された 忙しそうだからまた今度にしよう | 誤解されやすい お客様が店を出る可能性が上がる |
ほんの少しの意識で誤解や不満を防ぎ、お客様からの印象が良くなるため、マニュアルに細かく明記されていなくても、暗黙のルールとされている場合があるのです。
休憩室でも周囲への配慮を忘れない
休憩室は食事スペース、喫煙スペース等のルールはあるものの、細かいマニュアルを設けていないケースもあります。
だからといって、油断をすると、周囲に不快感を与えてしまいやすい空間であるため、注意が必要です。
たとえば、こんな事が暗黙のルールに触れてしまうかもしれません。
- 混んでいるのに、カバンを横に置いて他の人が座れない
- 足を大きく組んで、隣の人に靴の裏側を向けている
- 食べ方が汚い
これらの行為は周囲が不快に感じやすく、気づかぬうちに評判を落としてしまうかもしれません。
休憩室では、素の状態が表に出やすいため、周囲への配慮を忘れないことが大切です。
アパレル店員のあるある・現場の声
- 思っていたよりも肉体労働が多い
- ノルマ達成のプレッシャーからの自腹購入
- 信頼と売上どちらを優先すべきかの葛藤
- 横柄な客・理不尽なクレームによる精神的負担
- ノルマで人間性がでる
思っていたよりも肉体労働が多い
アパレル店員はいつでもおしゃれを楽しめる仕事だと思われがちです。
しかし、実際に働いてみると「思った以上にハードだった」とギャップを感じてしまうかもしれません。
というのも、アパレル店員は、立ち仕事であることに加えて、入荷作業、商品整理などの裏方の業務が多いからです。
- 機能性よりも、おしゃれを優先した靴を履いての立ち仕事
- 入荷作業で大量の段ボールの開封と整理
- 終わらない商品整理
- セール前のタグの付け替え作業
華やかでキラキラしたイメージとのギャップで驚くのは、アパレル店員のあるあるです。
ノルマ達成のプレッシャーからの自腹購入
ノルマ達成のプレッシャーから自腹を切ってしまった経験もアパレル店員のあるあるです。
なぜなら、アパレル店員は接客だけでなく売上という数字で評価されやすい仕事でもあるからです。
- キャンペーン中で、大きな目標を期待されているにも関わらず、全然売れないとき
- 全くお客様が来なくて、「さすがに売上ゼロはまずい」となったとき
- あと少しで月の目標が達成できそうなのに、売上がどうしても足りないとき
このようなシーンで強制されているわけでもないのに、つい自腹購入をしてしまった経験もアパレル店員のあるあるです。
社販や、自腹はあくまでも自由意思です。
強制することはできませんので、安心してください。
信頼と売上どちらを優先すべきかの葛藤
アパレル店員はノルマのプレッシャーにさらされていることは、先の章でも述べました。
その「売上を取りたい」という意識が強すぎると、以下のように接客に影響がでてしまうことがあります。
- 似合うものよりも、高いものを勧めてしまいそうになる
- 迷っているお客様に「絶対にいいですよ」と強引におすすめしてしまう
- 忙しいときは、迷っているお客様の接客を早めに切り上げて回転させることを考えてしまう
売上を優先させたときは、「信頼を損ねてしまったのでは」と後から自己嫌悪に陥ってしまうことも。
お客様に寄り添い信頼を大切にしたい気持ちと、売上を求められる現実との葛藤は、アパレル店員ならではのあるあるです。
接客や販売方法で悩んだときは、「売れないアパレル販売員の特徴は?売れる販売員・販売力のある人の法則【買いたくなる接客フレーズも紹介】」を参考にしてみてください。

横柄な客・理不尽なクレームによる精神的負担
一部のお客様の対応で、精神的に疲弊してしまうのもあるあるです。
とくに、以下のようなお客様の対応に、精神的な負担を感じやすいです。
- 店員を下に見た態度で接してくる客
- 自分の思い通りにならないと不機嫌になる客
- 正論が通じない客
どれだけ理不尽なことや、失礼なことを言われても、お客様である以上は思っていることをそのまま言い返すこともできず、我慢を重ねることが多くなりがちです。
私の経験では、1年前の商品を「不良品だから返品しろ」と詰め寄ってきたお客様もいました。
このようなお客様の対応に神経をすり減らしてしまうのもアパレル店員でのあるあるです。
最近では、企業側の対応も整ってきており、毅然とした対応ができるようになっています。
ノルマで人間性がでる
アパレル店員の仕事は、程度の差はあれど、なんらかの売上ノルマを設けているケースが多いです。
売上を追い求める姿勢から、その人の真の性格が見え隠れすることもあります。
たとえば、販売員によって、以下のような違いが出る場合があります。
| 販売員A(売上重視) | 販売員B (信頼重視) | |
|---|---|---|
| 明らかに買わなさそうな客 | 積極的に声をかけない | どのようなお客様にも丁寧に接客をする |
| 顧客様が来た時 | 他の販売員を押しのけて飛びつく | 自分が担当ではない場合は引く |
| 他の販売員が接客したお客様の戻りが合った場合 | 自分の売上にする | 接客を交代する または、後から報告する |
「社交的で明るい人だと思っていたけど、自分勝手なタイプ?」
「おとなしい人だと思っていたら、意外と数字にシビア?」
なんて意外性もあります。
売上ノルマで、その人の違った一面が見えてしまうのもあるあるです。
アパレル店員・社販・自腹の実態
- 社販とは?
- 社販の割引率の目安
- 社販のメリット・デメリット
- 自腹購入の強制はあるのか?
社販とは?
社販とは社員販売の略で、自社の商品を従業員にむけて通常価格よりも安く提供する制度です。
- 従業員が自社製品を着用し、ブランドや商品の魅力を顧客に伝える
- 社員割引によって購入負担を軽減し、働きやすさを高める
たとえば、売場で新作の商品を着用することで、実際の着心地や、コーディネート提案の説得力が格段に上がります。
また、従業員が実際に着用していることで、お客さまが試着する前から商品のイメージが伝わる効果もあります。
社販は従業員の負担を軽減しながら、商品訴求力を高めるために設けられた制度なのです。
社販の割引率の目安
アパレル求人サイト「GIRLS WOMAN」が「正社員のアパレル販売員経験者101名」を対象に実施した調査によると社販の割引率の目安は以下のとおりです。
| 社販の割引率 | 目安 |
|---|---|
| よくあるケース | 30%〜60%程度 |
| 最も多い割合 | 50%前後 |
| 高い割引率の例 | 70%〜80%程度 |
ブランドによっては8割引といった高い割引率が設定されているケースもあるようです。
全体としては社販の割引率は30%〜60%程度に設定されていることが多く、実際に支払う金額はブランドの価格帯や購入頻度によって大きく異なります。
参考までに、私の夫は、大手アパレル企業の販売員ですが、店頭で着用する商品は、30%で購入できる場合があります。
ただし、アウターやバッグなど、店頭で着用しないアイテムは割引率が低く設定されています。
割引率や対象商品は企業ごとに異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
社販のメリット・デメリット
アパレル店員にとって社販は最新の服を割引きで購入できるというメリットがありますが、無料ではないため、注意点もあります。
| 社販のメリット | 社販のデメリット |
|---|---|
| 服代を節約できる 最新の服を安く楽しめる 給料天引きで購入できる場合が多い | 買いすぎてしまう 金銭感覚が麻痺しやすい 給料天引きの場合、手取りが少なく感じやすい |
我が家では、スーツや上質な服を安価に購入できて助かっています。
特に、子供の入学式や結婚式に出席する際に、服装に困らないのはメリットを感じました。
一方で、積み重なると金額もそれなりになって「今月の給料が寂しい」なんてことも少なくありません。
社販はアパレル店員にとって便利な制度ではありますが、購入のハードルが下がりやすく出費がかさみやすい側面もあります。
そのため、計画的な利用が大切です。
自腹購入の強制はあるのか?
※自腹購入:従業員が主に売上を立てる目的で、商品を購入する行為
商品の購入は本来、従業員の自由意思によるものです。そのため、自腹購入の原則として強制することは認められていません。
これは、強要の内容や状況によっては、パワハラや不当な扱いと判断される可能性があるためです。
最近では、コンプライアンス意識が高まり、私の周りでは自腹購入を明確に強制されたという話はほとんど聞かなくなりました。
ただし、以下のようなことがありましたら注意してください。
| 注意が必要なケース | 主なリスク |
|---|---|
| ノルマ達成のために部下に購入を強いる 売場で着用する商品の社販購入を強いる | パワハラに該当する可能性あり 民法第90条(公序良俗)、第709条 (不法行為による損害賠償)に該当する可能性あり |
| 購入を拒否した場合に、評価を下げる、降格させる | パワハラ・不当な人事評価とみなされる可能性あり |
参照:厚生労働省あかるい職場応援団|ハラスメントの定義 厚生労働省労働者に対する商品の買取り強要等について
このように、自腹購入を強制することは、本来は認められていません。
万が一、強制と感じるような対応があった場合や、断りづらい圧を感じた場合でも、無理に従う必要はありません。
アパレル店員・ノルマの実情
- アパレル店員にノルマはあるの?
- 個人ノルマがある場合のメリット・デメリット
- ノルマ達成できない場合はどうなる?
アパレル店員にノルマはあるの?
多くのアパレル店鋪では、ノルマという名称ではなくとも、売上目標は設けています。
アパレル求人サイト「GIRLS WOMAN」の調査によると、なんらかのノルマが「ある」と回答した方は約80%でした。
そのうち個人ノルマが「ある」と回答した方は約35%です。
※参考:「GIRLS WOMAN」アパレル販売経験者158人にアンケート (店舗ノルマのみ:44.1%/個人ノルマあり:36.3%)
ノルマには、大きく分けて店舗のノルマと個人のノルマがありますが、最近は個人ノルマを設けていない企業も増えてきています。
- 店舗ノルマ:ほとんどの会社が月間予算として設けている
- 個人ノルマ:会社によって設けていない場合も多い。あっても目安程度の場合もある
- 行動指針を明確にするため
- 社員のやる気を引き出し売上を上げるため
たとえば、ノルマの有無で以下のように社員の思考、行動に違いが生まれやすくなります。
| ノルマがあると | ノルマがないと |
|---|---|
| 「目標10万だから、3万円の服を4着売ろう」 行動指針が明確 | 「何をどのくらい売ればいいかわからない」 行動の方向性が曖昧 |
| 「今月は予算達成できた。嬉しい!」 「予算まであと少しだから頑張ろう!」 達成感があり、やる気につながる | 「売れても売れても売れなくても評価が変わらない」 「頑張ったほうが損なのでは?」 やる気が上がりにくい人もいる |
ノルマ=悪 と捉えられがちですが、売上を上げるための目安として、ある程度必要な制度ともいえます。
個人ノルマがある場合のメリット・デメリット
| 個人ノルマのメリット | 個人ノルマのデメリット |
|---|---|
| 販売力が磨かれる インセンティブで収入アップが期待できる やる気につながる | 人によっては精神的な負担となる 顧客の取り合いになる場合もある 自腹購入のリスクが上がる |
個人ノルマは売上目標を達成するに当たり、一定の効果を発揮しやすい仕組みといえます。
数字を追い求めること、報酬、明確な評価に、やりがいを感じるタイプは、個人ノルマのメリットを感じやすいでしょう。
反対に、「今月もノルマを達成できないとヤバい!」とプレッシャーを感じやすい人の場合は、以下のようなリスクが生じることもあります。
- 自腹購入をしてしてしまう
- 購入が期待できる常連客やVIP顧客を巡って、従業員間での競争が激しくなる
個人ノルマは販売員の成長やモチベーション向上につながる一方で、人によっては強いプレッシャーとなり、負担となる場合もあります。
自分の性格や働き方にあっているかを確認しておくことが大切です。
ノルマ達成できない場合はどうなる?
ノルマ未達成の場合の処遇は会社によって異なります。
ノルマが達成できないからといって、明確なペナルティを設けているケースは、最近ではほぼ見かけなくなってきているようです。
これは、目標未達を理由にペナルティを課すことは違法と判断される可能性もあるためです。
ただし、ノルマは評価の基準ともなりますので、以下のようなケースとなる場合があります。
| 直接的なペナルティ | ほとんどの会社は設けていない |
|---|---|
| 評価 | ノルマ未達がつづくと影響する場合がある 未達要因について、上司と面談を行うケースが多い |
| 賞与 | 基準よりも低くなる場合もある ※会社全体の業績による影響が大きい |
| 給与 | 減給になることはほとんどない 昇給見送り・昇給率が低くなる場合はある |
実際に、私の周りでもノルマ未達成を理由に、減給や自腹購入の強要といった直接的なペナルティを受けたという話は聞いたことがありません。
ノルマ未達成の処遇は会社ごとに異なるものの、多くの場合は低評価での影響や上司との面談にとどまり、ペナルティが課されるケースは少ないようです。
暗黙のルール・あるあるで悩んだときの対処方法
- 落ち込んだときは、客観視してみる
- 基本の接客を学ぶ
- おしゃれと身だしなみを両立させる
- 人の役に立つ意識を持つ
落ち込んだときは、客観視してみる
アパレル店員をしていると、「お客様にクレームを言われた」「先輩に注意された」など落ち込んでしまうことがあるかもしれません。
そんなときは、起きた出来事を客観視してみると気持ちが楽になることがあります。
なぜなら、落ち込んでいるときや、悩んでいるときは、冷静な判断ができず、必要以上に自分を責めている場合もあるからです。
以下のように、他の誰かに置き換えて第三者の目線で出来事を見てみてください。
じつは、あなたに問題がない場合や、成長につながる出来事である場合も少なくありません。
| 出来事 | 他の誰かにあてはめて考えてみると |
|---|---|
| 対応が悪いと言われて、自分を責めてしまったとき | 丁寧な対応をしているから、問題ないのでは? お客様の機嫌が悪いだけでは? 落ち度はない可能性が高い 必要以上に気にしないでよいと判断できる |
| 先輩から注意をされて、落ち込んてしまったとき | 終わった事を悔やんでも仕方ないのでは? 次に同じ失敗をしなければいいのでは? 失敗を成長につなげることができる |
| 無理な要求を断ったら、責められてしまったとき | 公平性を保つために正しい行動をしている これを許せばルールを守っているお客様の信頼を失う 間違えた行動はしていない 適切な判断ができる |
暗黙のルールで落ち込むことや悩むことがあったときは、出来事を客観的に見てみることを思い出してみてください。
紙に書き出してみるのもおすすめです。感情に振り回されず客観的に見れるようになりますよ。
基本の接客を学ぶ
接客の基本を身につけることは暗黙のルールで困ったときの助けになります。
なぜなら、迷いが生じたときでも何が適切な対応かを自分で判断できるようになるからです。
たとえば、接客の5原則というものがあります。
この5原則を意識しておけば、好感をもたれやすく接客での失敗は少なくなりやすいです。
「この店の暗黙のルールはまだわからないが、接客の基本を意識しているから大丈夫」と自信を持って対応しやすくなります。
| 接客の5原則 | 迷ったら参考にしたい例 | 注意を受けやすい例 |
|---|---|---|
| ①挨拶 | 明るく笑顔で自分から行う 相手の目を見て挨拶する | 目を合わさない 気持ちのこもらない挨拶 |
| ②表情 | 柔らかい表情 笑顔 | 無表情 仏頂面 |
| ③身だしなみ | 清潔感がもっとも大切 整えられた髪、爪 TPOに合わせた服装 | 汚れ、シワのついた服 手入れのされていない髪 場にそぐわない服装 |
| ④言葉づかい | 正しい敬語(丁寧語・尊敬語・謙譲語)の使い分ける 相手に敬意を表すことを意識する | マジ・ヤバい・などの造語は下品な印象を与える 語尾を伸ばした話し方 |
| ⑤立ち居振る舞い | 背筋を伸ばす 所作がきれい (商品を丁寧に扱うなど) キビキビと動く | 腕を組む 寄りかかる 所作が雑 (大きな音を立てる、商品を雑に扱うなど) |
たとえば、先輩がだるそうな話し方をしていても、これは「真似をすべきことではない」と理解できるようになります。
暗黙のルールに振り回されないためにも「接客の基本」を判断軸として覚えておくとよいでしょう。
基本ができているから応用ができる
友達のように親しげにお客様に対応している先輩を見かけると、「丁寧すぎなくてもいいのかな?」と感じることがあるかもしれません。
しかし、お客様に信頼されている販売員は、接客の基本をしっかり身につけたうえで、あえて親近感を高める接客をしている場合が多いのです。
お客様によっては、親近感を重視したい人もいれば、適度な距離感を大切にしたい人もいます。
だからこそ、まずは基本を押さえておくことで、相手に合わせた対応ができ、お客様それぞれの「暗黙のルール」にも柔軟に対応できるようになります。
おしゃれと身だしなみを両立させる
アパレル店員にとって、おしゃれであることは大切です。
しかし、どれだけおしゃれを頑張っていても、身だしなみが整っていない場合は暗黙のルールに触れてしまうかもしれません。
「おしゃれ」と「身だしなみ」には以下のような違いがあります。
たとえば、最新の服を身につけていても、
髪がボサボサで、服にシワが入っている販売員は、身だしなみで暗黙のルールに触れてしまうかもしれません。
また、身だしなみが整っていても、おしゃれに全く無頓着の場合は、アパレルではプロ意識がないと見られてしまう可能性もあります。
| おしゃれを意識している | おしゃれに無頓着 | |
|---|---|---|
| 身だしなみが整っている 清潔感がある | 暗黙のルールに触れる可能性は低い | アパレルでは暗黙のルールに触れる可能性がある |
| 身だしなみが整っていない だらしない | 暗黙のルールに触れる可能性がある | 暗黙のルールに触れる可能性が高い |
アパレルでは、最低限のおしゃれをする意識と、身だしなみをかならず整えておくことが、暗黙のルールに振り回されないためのポイントです。
人の役に立つ意識を持つ
暗黙のルールが読めず、どう行動したらいいかわからない場合は、「自分がどう評価されるか」ではなく「今、誰の役に立てるか」を基準に考えてみてください。
- 自分が何をすべきか適切な行動がわかるから
- 最終的に自分のためにもなるから
たとえば、先輩たちが忙しそうに動いているが、自分は何をしていいかわからないなんてこともあるかもしれません。
そんなときに、「どうすれば先輩は助かるのかな」と考えてみてください。
| 思考・行動 | 評価・結果 | |
|---|---|---|
| 人の役に立つ意識で考えると | 先輩が接客中だから、その間に片付けをしておくと助かるかもしれない | この人は言わなくてもわかってくれている 評価があがりやすい |
| 自分の評価を優先して考えると | 今のうちに先輩のお客様を接客すると売上がとれるかもしれない | 余計なことをするなと思われる可能性がある |
どう行動すべきか迷ったときは、「誰かの役に立つには何をすべきか」を基準に考えて行動すると、自然と暗黙のルールに沿った行動になりやすく、結果的に自分の評価にもつながります。
迷った場合はぜひ、実践してみてください。
無理をして自分を犠牲にする必要はありませんが、今できる範囲で役に立つ意識を持つことがポイントです
暗黙のルールで後悔しないための職場選び
- 服装の暗黙のルールを確認する
- 職場の雰囲気や店長のタイプを把握しておく
- ノルマ未達成でのペナルティがないかを確認しておく
- 転職エージェントを活用する
服装の暗黙のルールを確認する
アパレルの服装のルールは、社販制度そのものよりも、「どのくらいの頻度で新しい服を着る空気があるか」によって実際の負担が大きく変わります。
たとえば、ほぼシーズンを通して、制服のように同じ服を着る傾向のある店鋪と、毎日違うコーディネートを推奨している店鋪では、購入すべき服の数、金額が大きく変わってくるからです。
そのため、入ってから、「思っていたよりも出費がキツイ」とならないためにも、どのくらいの負担になりそうか確認しておくことをおすすめします。
| 価格帯 | 常に新しい服を着る雰囲気の店舗 | 定番の服を着回している店舗 |
|---|---|---|
| 低価格帯ブランドの場合 | 枚数が必要になり負担が増える可能性がある | 負担が低い可能性が高い |
| 高価格帯ブランドの場合 | 割引があっても、負担が大きくなりやすい | 単価が高くても、負担は少なく済む場合もある |
入ってみてから、「先輩達が、毎日違う服を着ているのに、自分だけ同じ服を着ている」と居心地の悪さを感じる要因にもなります。
服装の暗黙のルールは事前に気づきにくいため、あらかじめ確認しておくことが大切です。
職場の雰囲気や店長のタイプを把握しておく
職場の雰囲気や店長のタイプで暗黙のルールは大きく変わります。
自分の価値観と合わない店舗や店長のもとでは、働くこと自体が辛くなってしまう可能性があります。
たとえば、価値観が合わない場合には以下のようなミスマッチが生じる可能性があります。
| 自分の価値観 | 店長・店舗の雰囲気 | ミスマッチの例 |
|---|---|---|
| お客様に寄り添った接客をしたい | 目の前の数字を重視する | 個人ノルマがなくともプレッシャーを感じやすい |
| 数字を追い求めたい | 和気あいあいとしている | やりがいを感じない |
店長の考え方や店舗の空気によって、評価されやすい行動や適切とされる働き方の暗黙のルールが自然と形づくられていきます。
求人情報だけでは、分かりにくいため、事前にお客様として、店舗を覗いてみるなど、雰囲気を確認しておくと安心です。
ノルマ未達成でのペナルティがないかを確認しておく
ペナルティの有無は確認しておきたいポイントです。
なぜなら、ノルマ未達成に対して明確なペナルティを設けている店舗は、現在では少数派となっており、働く側にとって負担が大きくなりやすい傾向があるからです。
ペナルティを避けようとして、自腹購入をしてしまったり、本意ではない接客をしてしまったりと、精神的に疲弊してしまうことに繋がりかねません。
あとから後悔しないためにも、ノルマの有無だけではなく、未達成の扱いについても、事前に確認しておくことが大切です。
転職エージェントを活用する
求人情報や、お店をリサーチしてみたけど、「知りたい情報がつかめない」ということもあるかもしれません。
そんなときは、転職エージェントを活用してみるのもおすすめです。
- 求人票には載らない職場の雰囲気や暗黙のルールを相談できる
- 自分の希望や価値観に合うかどうか、客観的な視点でアドバイスしてもらえる
たとえば、次のような点について相談できる場合があります。
- 社内の雰囲気はどんな感じなのか
- 服装はどの程度まで求められるのか
- 個人ノルマはあるのか
すべての情報を把握しているとは限りませんが、 過去の紹介実績や相談内容をもとに、 求人票には載らない情報を教えてもらえる場合もあります。
無料で相談できるので、入社後に
「こんなはずじゃなかった」
と後悔しないためにも、活用してみてください。
よくある質問
- 面接で暗黙のルールについて聞いても大丈夫ですか?
-
ノルマや、服装など、求人票には書かれていない「暗黙のルール」は事前に確認しておきたいポイントですよね。
ただし、質問内容によっては、条件面ばかりを気にしている印象を与えてしまい、マイナスに捉えられてしまうおそれがありますので、聞き方を工夫したほうがいいです。
たとえば、
「ノルマはありますか?」と直接聞くのではなく、「目標はどのように設定されることが多いでしょうか?」
「売場で着る服は買わないとダメですか?」ではなく、「売場での服装について、何か指定がありますか?」
といったように、働き方や考え方を知りたい姿勢で質問をすると、マイナスな印象になりにくくなります。
伝え方次第で印象は大きく変わるため、面接では「職場理解を深めたい」というスタンスを意識するとよいでしょう。
- 自腹購入を強要された場合はどうすればいいですか?
-
自腹購入は本来、従業員の自由意思によるものです。
強制や圧を感じる場合でも、無理に従う必要はありません。
断りづらい場合は、まずは、信頼できる上司や先輩、社内の相談窓口などに相談してみましょう。
それでも改善されず、会社の風土として自腹購入を当然のように求められる場合は、労働相談窓口など第三者機関への相談も選択肢になります。
いずれにしても、一人で抱え込まず、「おかしいのかもしれない」と違和感を感じた時点で相談することが大切です。
まとめ
アパレル店員の暗黙のルールに振り回されないためには、自分なりの判断軸をもっておく
アパレル店員の職場には、暗黙のルールが存在する場合が多いです。
たとえば、
ブランドイメージを損なわないようにする
売場内が円滑に機能する
こういった目的のために生まれやすいようです。
暗黙のルールといえば、難しいように感じますが、人への配慮であることが多いのです。
しかし、暗黙のルールはその店の価値観や客層によって異なるため、全てを把握することは難しいかもしれません。
そんなときは、自分が評価されることよりも、相手がどうすれば喜んでくれるのかを考えると、自然と暗黙のルールに触れずに、結果、評価に繋がることがあります。
一方で、店舗によっては、ノルマ未達の自腹購入など、守る必要のない暗黙のルールがあることも考えられます。
もし、迷ったときは、これは、誰も犠牲にならない、売場に必要な配慮なのか?と考えてみてください。
自分なりの判断軸を持っておくことで、暗黙のルールに振り回されずに働きやすくなります。
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